「介護職の面接、何を聞かれるんだろう?」と不安になっていませんか?
「介護施設の面接って何を聞かれるの?」
「前の職場を辞めた理由は、どう答えればいい?」
「人間関係が嫌で辞めたけど、そのまま話しても大丈夫?」
「最後に『何か質問はありますか?』と聞かれたら何を聞けばいい?」
介護職の転職や就職を考えたとき、面接に不安を感じる人は少なくありません。
特に介護職は、人手不足だから「誰でも採用される」と思われることがあります。
しかし、実際にはそう単純ではありません。
介護施設の面接では、資格や経験だけではなく、
- 利用者さんへの考え方
- 職員同士の協調性
- 責任感
- コミュニケーション能力
- 夜勤など勤務条件への対応
- 長く働く意思
なども見られています。
そして、もう一つ大切なことがあります。
面接は、あなたが施設から評価されるだけの場ではありません。
あなた自身も、
「この施設で本当に働きたいのか?」
「職員を大切にしている施設なのか?」
「長く続けられる職場なのか?」
を確認する場なのです。
この記事では、現役介護士の目線から、介護職の面接で聞かれやすい質問10選と、その答え方を紹介します。
これから介護施設への転職・就職を考えている方は、ぜひ面接前に確認しておいてください。
介護職の面接で面接官が見ているポイント
具体的な質問を見る前に、まず知っておきたいことがあります。
面接官は、あなたの回答だけを見ているわけではありません。
主に次のような部分を確認しています。
- 利用者さんを大切にできるか
- 他の職員と協力できるか
- 責任を持って仕事ができるか
- 自分の考えを相手に伝えられるか
- 勤務条件に無理がないか
- 長く働く可能性があるか
つまり、「正解を答えること」よりも、仕事に対する考え方を自分の言葉で伝えることが大切です。
面接対策として回答を準備するのは良いことですが、丸暗記だけはおすすめしません。
介護職の面接で聞かれる質問10選|答え方のポイント
1.「なぜこの介護施設を志望しましたか?」
介護職の面接では、かなり聞かれやすい質問です。
「家から近かったから」
「給料が良かったから」
「求人を見つけたから」
というのも本音かもしれません。
しかし、それだけでは「どこの施設でもいいのでは?」と思われる可能性があります。
例えば、
「これまでの介護経験を活かしながら、利用者さん一人ひとりに寄り添った介護をしたいと考え、こちらの施設を志望しました」
というように、
「自分の経験」+「施設で働きたい理由」
を組み合わせると伝わりやすくなります。
施設のホームページや求人票を事前に確認し、
- 施設の理念
- サービス内容
- 力を入れている介護
- 職員教育
- 勤務条件
などを把握しておくと、回答を作りやすくなります。
2.「なぜ介護職を志望したのですか?」
未経験者だけではなく、介護経験者にも聞かれることがあります。
「人の役に立つ仕事がしたかったから」
でも構いません。
ただし、できれば具体的な経験を加えましょう。
例えば、
「以前から人と関わる仕事に興味があり、介護の仕事を通して人の生活を支えたいと思ったことがきっかけです」
などです。
経験者なら、
「これまで介護の仕事を続ける中で、さらに知識や技術を身につけたいと思い、環境を変えて経験を広げたいと考えました」
という答え方もできます。
3.「これまでどのような介護経験がありますか?」
経験者の転職面接では、非常に重要な質問です。
「特養で5年間働いていました」
だけで終わらせるのではなく、具体的な経験を伝えましょう。
例えば、
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 移乗介助
- 認知症ケア
- 看取り
- 夜勤
- 新人教育
- リーダー経験
- 委員会活動
などです。
ただし、面接で自分を大きく見せようとして、できないことまで「できます」と答えるのは避けましょう。
入職後に「話が違う」となれば、自分自身も苦しくなります。
できること・経験したこと・まだ経験していないことを正直に伝える。
これが大切です。
4.「前の職場を辞めた理由は何ですか?」
介護職の転職面接で、特に答えにくい質問です。
実際の退職理由が、
- 人間関係が悪かった
- 上司と合わなかった
- 給料が安かった
- 仕事がきつかった
- 職場に不満があった
- パワハラがあった
という人もいるでしょう。
しかし、面接で前職の悪口を延々と話すのは避けたほうがいいでしょう。
例えば、
「これまでの職場で多くの経験を積むことができましたが、今後さらに違う環境で経験を広げたいと考え、転職を決めました」
というように、過去の不満ではなく、これからどうしたいのかを中心に話します。
ただし、嘘をつく必要はありません。
退職理由をすべて細かく話すのではなく、事実を整理して前向きな表現に変えることがポイントです。
もし今の職場を辞めたいと思っているものの、「本当に辞めていいのかな」と迷っているなら、こちらの記事も参考にしてください。
5.「夜勤はできますか?」
施設介護への転職では、夜勤の可否を確認されることがあります。
夜勤ができるなら、
「月4回程度であれば対応可能です」
など、具体的に答えるとよいでしょう。
一方で、
- 家庭の事情
- 子育て
- 体力面
- 生活リズム
- その他の事情
などから夜勤が難しい場合は、無理に「できます」と答える必要はありません。
入職してから、
「やっぱり夜勤は無理です」
となるほうが、施設側にも自分自身にも負担になります。
面接では、できることとできないことを正直に伝えることが大切です。
6.「利用者さんとの関わりで大切なことは何だと思いますか?」
介護職ならではの質問です。
基本となるのは、
「利用者さんを一人の人として尊重することが大切だと思います」
という考え方です。
さらに、
- その人の生活歴を知る
- 本人の希望を聞く
- できることは自分でしてもらう
- 安全だけを優先しすぎない
- その人らしい生活を支える
など、自分なりの考えを加えるとよいでしょう。
介護は「何でもやってあげる仕事」ではありません。
その人ができることを尊重しながら、必要な部分を支援する。
そうした視点を持っていることを伝えられると、介護職としての考え方が伝わりやすくなります。
7.「認知症の方には、どのように対応しますか?」
介護施設では、認知症の利用者さんと接する機会も多くあります。
ここで大切なのは、
「こちらの言うことを聞かせる」ことだけを考えないことです。
例えば、
「まずは本人がなぜそのような行動をしているのかを考え、気持ちを否定するのではなく、安心してもらえるような対応を心がけます」
と答えることができます。
もちろん、実際の介護現場では安全確保も重要です。
認知症ケアでは、
本人の気持ちを考えること+安全を守ること
の両方が必要になります。
8.「苦手な職員がいた場合、どうしますか?」
介護施設はチームで仕事をするため、人間関係について質問されることもあります。
ここで、
「苦手な人とは話しません」
「できるだけ関わらないようにします」
という回答は避けたほうがよいでしょう。
例えば、
「考え方が合わない職員がいたとしても、仕事に必要な報告・連絡・相談はきちんと行い、利用者さんへの介護に影響が出ないようにします」
という答え方があります。
介護現場では、全員と仲良くする必要はありません。
仲良くすることと、仕事として協力することは別です。
苦手な相手とも最低限必要なコミュニケーションを取り、利用者さんに不利益が出ないようにする。
この考え方は重要です。
9.「あなたの長所と短所を教えてください」
長所は、介護職につながるものを選ぶと伝わりやすくなります。
例えば、
- 責任感がある
- 人の話を聞くことが得意
- コツコツ続けられる
- 周囲を見て行動できる
- 人と接することが好き
などです。
短所については、
「ありません」
と答えるよりも、
短所+改善するために意識していること
を伝えるとよいでしょう。
例えば、
「慎重になりすぎるところがあります。そのため、仕事では優先順位を意識し、必要以上に時間をかけないようにしています」
という答え方です。
短所そのものより、自分の弱点を理解して改善しようとしているかが重要です。
10.「最後に何か質問はありますか?」
面接の最後によく聞かれるのが、
「何か質問はありますか?」
という逆質問です。
ここで「特にありません」と答えても、それだけで不採用になるとは限りません。
しかし、できれば2~3個程度は質問を用意しておきましょう。
例えば、
- 入職後の研修はどのようになっていますか?
- 夜勤は入職してどのくらいから始まりますか?
- 一日の職員配置はどの程度でしょうか?
- 職員の平均勤続年数を教えていただけますか?
- 有給休暇はどのように取得されていますか?
- 新人職員へのフォロー体制はありますか?
などです。
特におすすめしたいのが、
「一日の職員配置」
や
「新人職員へのフォロー体制」
についての質問です。
なぜなら、求人票だけでは実際の現場の忙しさが分からないことがあるからです。
面接は、採用されるためだけではありません。
「自分が働きやすい施設なのか」を確認する時間でもあります。
面接で言ってはいけない?避けたい答え方
介護職の面接では、回答の内容だけではなく「伝え方」も大切です。
例えば、
「給料が高かったから応募しました」
給与は仕事を選ぶうえで重要です。
しかし、それだけを志望動機にするのは避けたほうがいいでしょう。
「前の職場が最悪だったので辞めました」
本当にそう感じていたとしても、面接では前職の悪口にならないよう注意しましょう。
「何でもできます」
経験がないことまで「できます」と答える必要はありません。
「どんな仕事でも大丈夫です」
一見すると好印象ですが、実際にできない勤務条件があるなら、後から問題になります。
「特にありません」
質問がすべて「特にありません」だと、施設への関心が低いように受け取られる可能性があります。
事前に質問を準備しておきましょう。
面接で「施設を見る」ことも忘れない
ここは、介護職の転職で非常に重要です。
面接では、
「自分が採用されるか」
ばかりを気にしてしまいます。
しかし、考え方を少し変えてみてください。
あなたも施設を面接しているのです。
面接だけでは分からない職場の雰囲気を確認するためにも、可能であれば施設見学をしておきましょう。
👉 介護施設の見学で見るべきポイント15選|現役介護士が教えるチェック方法
例えば、
- 面接官の態度
- 職員の挨拶
- 職員同士の雰囲気
- 利用者さんへの接し方
- 質問への回答
- 給与や勤務条件の説明
- 夜勤体制
- 職員配置
- 有給休暇の取得状況
などを確認しましょう。
もし質問しても、
「入ってから分かります」
「その辺は人によります」
「細かいことは気にしなくて大丈夫です」
など、勤務条件について説明が曖昧な場合は、入職を決める前にもう一度確認しておくことをおすすめします。
面接前に確認したい「5つのこと」
面接当日になって慌てないためにも、事前に次の5つを整理しておきましょう。
① なぜこの施設なのか
「なぜ他の施設ではなく、この施設なのか」を考えておきます。
② 自分の介護経験
これまで何を経験してきたのかを整理します。
③ 退職理由
前職の不満だけにならないよう、転職理由を整理します。
④ 勤務条件
夜勤、早番、遅番、休日など、自分が対応できる条件を明確にします。
⑤ 施設への質問
最低でも2~3個程度、逆質問を用意しておきます。
面接で確認するだけでなく、応募前には求人票そのものもしっかり確認しておきましょう。
👉 介護職の転職で失敗しない「求人票」の見方|チェックすべきポイント
面接で完璧な回答をする必要はない
面接というと、
「正解を言わなければいけない」
と思ってしまう人もいるでしょう。
でも、完璧な回答を暗記する必要はありません。
面接官が見ているのは、
「この人と一緒に働けるか」
という部分でもあります。
利用者さんへの考え方。
職員との協力。
仕事に対する責任感。
自分の考えを伝える力。
こうした部分を、自分の言葉で話すことが大切です。
多少言葉につまっても構いません。
面接で緊張するのは当然です。
大切なのは、用意した文章を完璧に読むことではなく、自分の経験や考えを相手に伝えることです。
「採用されること」だけを目標にしない
最後に、これから転職する人に一つ伝えたいことがあります。
面接では、
「どうしたら採用されるか?」
ばかり考えてしまいがちです。
もちろん採用されなければ、その施設で働くことはできません。
しかし、
採用されること=良い転職
ではありません。
入職してから、
「思っていた職場と違った」
「人間関係がきつい」
「夜勤の回数が多すぎる」
「職員が足りない」
「休みが取りにくい」
となってしまえば、また転職を考えることになります。
だからこそ、応募する前から「この施設、本当に大丈夫かな?」という視点を持っておくことも大切です。
👉 「この介護施設、やばい?」転職前に見抜きたい危ない施設の特徴10選
だからこそ、
「自分がこの施設で働きたいのか?」
という視点を持って面接に行ってください。
介護職の転職で失敗しないために
面接が終わったからといって、すぐに入職を決める必要はありません。
求人票と面接で説明された内容を比較し、
- 基本給
- 手当
- 賞与
- 夜勤回数
- 勤務時間
- 年間休日
- 有給休暇
- 職員配置
- 仕事内容
- 試用期間
などを確認しましょう。
そして、可能であれば施設見学もおすすめします。
求人票だけでは分からない「現場の雰囲気」は、実際に見てみないと分からないことがあるからです。
転職先を探すときは、求人票の条件だけで決めるのではなく、「ここで長く働けるか?」という視点を持つことが大切です。
自分の心や生活を守ることも、転職を考える大切な理由です。
もし「辞めたいけれど、まだ転職するほどではない」と迷っているなら、自分が今どのような状態なのかを一度整理してみてください。
👉 介護職を辞めるべきサイン7選|現役介護士が考える「辞めてもいい」タイミング
まとめ|介護職の面接は「自分に合う職場」を探す時間
今回は、介護施設の面接で聞かれやすい質問10選を紹介しました。
- なぜこの施設を志望しましたか?
- なぜ介護職を志望したのですか?
- これまでどのような介護経験がありますか?
- 前の職場を辞めた理由は?
- 夜勤はできますか?
- 利用者さんとの関わりで大切なことは?
- 認知症の方にはどのように対応しますか?
- 苦手な職員がいた場合、どうしますか?
- 長所と短所を教えてください
- 最後に何か質問はありますか?
面接で大切なのは、完璧な答えを用意することではありません。
自分の経験や考えを、自分の言葉で伝えること。
そして、もう一つ忘れないでください。
面接は、施設があなたを選ぶだけの場ではありません。
あなたも施設を選んでいいのです。
「ここなら安心して働けそう」
「この職場なら長く続けられそう」
そう思える施設を探してください。
介護職は、人の生活を支える仕事です。
だからこそ、働く側の心や生活も大切にしてほしいと思います。
「採用されればどこでもいい」ではなく、
「自分が安心して働ける場所を選ぶ」
という気持ちで面接に臨んでみてください。
介護リアル脱出ノートでは、現役介護士の目線から、介護職の転職・退職・働き方について、現場で感じたリアルな情報を発信しています。

コメント