はじめに
介護施設への転職や就職を考えたとき、多くの人が不安になるのが「面接」です。
「何を聞かれるんだろう?」
「うまく答えられるかな?」
「前の職場を辞めた理由はどう説明すればいい?」
介護職は人手不足だから、面接に行けば簡単に採用されると思っている人もいるかもしれません。
確かに介護業界では人材を求めている施設が多くあります。
しかし、だからといって何を答えてもいいわけではありません。
介護施設では、利用者さんとの関わり方や職員同士の協調性も重要です。
そこで今回は、介護施設の面接で聞かれやすい質問を10個取り上げ、採用担当者に好印象を持ってもらいやすい答え方を紹介します。
1.「なぜこの施設を選びましたか?」
非常によく聞かれる質問です。
「家から近いから」
「給料が良かったから」
だけでは、少し物足りない回答になってしまいます。
もちろん、通勤のしやすさや給与は大切です。
しかし、
「これまでの介護経験を活かしながら、利用者さん一人ひとりに寄り添った介護をしたいと思い、こちらの施設を志望しました」
など、自分の経験と施設の特徴を結びつけると良いでしょう。
2.「介護職を志望した理由は?」
未経験者だけでなく、経験者にも聞かれる可能性があります。
「人の役に立つ仕事がしたかった」
という答えでも構いませんが、できれば具体的なエピソードを加えましょう。
例えば、
「祖父母の介護を経験したことをきっかけに、介護の仕事に興味を持ちました」
などです。
経験者なら、
「これまでの経験を活かして、さらに介護の知識や技術を身につけたい」
という答えも良いでしょう。
3.「これまでどのような介護経験がありますか?」
経験者の場合は、かなり重要な質問です。
「特養で3年間働いていました」
だけではなく、
- 身体介護
- 入浴介助
- 排泄介助
- 認知症ケア
- 夜勤
- 新人教育
- リーダー経験
など、自分が経験してきた仕事内容を具体的に説明しましょう。
ただし、自分を大きく見せようとして、できないことまで「できます」と言うのは避けましょう。
4.「前の職場を辞めた理由は?」
これは面接で非常に答えにくい質問です。
特に、
「人間関係が最悪だった」
「上司が嫌だった」
「給料が安かった」
などが本当の退職理由の場合、そのまま伝えるのはおすすめしません。
例えば、
「これまでの職場で経験を積むことができましたが、今後さらに違う環境で経験を広げたいと考え、転職を決めました」
というように、前職の悪口ではなく、今後に向けた理由として伝えることが大切です。
5.「夜勤はできますか?」
施設介護では、夜勤ができるかどうかを確認されることがあります。
できるのであれば、
「月○回程度であれば対応可能です」
など、具体的に答えましょう。
反対に、家庭の事情や体力面などから夜勤が難しい場合は、無理に「できます」と答える必要はありません。
入職後に「やっぱり夜勤はできません」となるほうが、施設側にも本人にも負担になります。
できること・できないことを正直に伝えることが大切です。
6.「利用者さんとの関わりで大切なことは何だと思いますか?」
介護職ならではの質問です。
ここでは、
「利用者さんを一人の人として尊重することが大切だと思います」
という考え方が基本になります。
さらに、
「本人ができることはできるだけ自分で行ってもらう」
「その人の生活歴や価値観を理解する」
など、自分なりの介護観を加えると良いでしょう。
7.「認知症の方への対応で大切なことは?」
介護施設では、認知症の利用者さんと接する機会が多くあります。
ここで重要なのは、「こちらの言うことを聞かせる」という考え方ではありません。
例えば、
「まずは本人の気持ちや行動の理由を考え、否定するのではなく安心してもらえるような対応を心がけます」
と答えるとよいでしょう。
もちろん、実際の現場では安全確保も重要です。
8.「苦手な職員がいた場合、どうしますか?」
介護施設はチームで働くため、人間関係について質問されることもあります。
ここで、
「苦手な人とは話しません」
という答えは避けたほうがいいでしょう。
おすすめなのは、
「考え方が合わない方がいても、仕事に必要な報告・連絡・相談はきちんと行い、利用者さんへの介護に影響が出ないようにします」
という答え方です。
仲良くすることと、協力して仕事をすることは別です。
9.「あなたの長所と短所を教えてください」
長所は、介護職に関連するものを選ぶと伝わりやすくなります。
例えば、
「責任感がある」
「人の話を聞くことが得意」
「コツコツ仕事を続けられる」
などです。
短所については、
「ありません」
ではなく、改善する姿勢まで伝えましょう。
例えば、
「慎重になりすぎるところがあります。そのため、優先順位を意識して行動するようにしています」
といった答え方です。
10.「何か質問はありますか?」
面接の最後によく聞かれるのが、
「何か質問はありますか?」
という質問です。
「特にありません」
でも問題はありませんが、できれば2~3個ほど質問を用意しておきましょう。
例えば、
- 入職後の研修はどのようになっていますか?
- 夜勤は入職してどのくらいから始まりますか?
- 職員の平均勤続年数はどのくらいですか?
- 一日の職員配置はどのくらいですか?
- 有給休暇はどのように取得されていますか?
などです。
これは採用されるためだけではありません。
自分が本当に働きやすい施設なのかを確認するための大切な時間でもあります。
面接では「完璧な答え」を作らなくていい
面接というと、
「正解を答えなければいけない」
と思ってしまう人もいます。
しかし、介護施設の面接で大切なのは、完璧な答えを暗記することではありません。
面接官が見ているのは、
- 利用者さんを大切にできるか
- 職員と協力できるか
- 責任を持って仕事ができるか
- 長く働く意思があるか
- 自分の考えを伝えられるか
といった部分です。
丸暗記した答えを話すよりも、自分の言葉で話したほうが気持ちは伝わります。
面接官も「あなたを見ている」
そして忘れてはいけないのが、面接は施設側だけが応募者を評価する場ではないということです。
あなたも施設を見極めていいのです。
面接官が、
「前の職場の悪口ばかり言う」
「質問しても具体的に答えてくれない」
「給与や勤務条件について説明が曖昧」
といった場合は、少し注意してみてもいいでしょう。
転職は、採用されれば終わりではありません。
そこから実際の勤務が始まります。
まとめ|面接は「採用されるため」だけではない
介護施設の面接で聞かれやすい質問を10個紹介しました。
- なぜこの施設を選びましたか?
- 介護職を志望した理由は?
- これまでどのような介護経験がありますか?
- 前の職場を辞めた理由は?
- 夜勤はできますか?
- 利用者さんとの関わりで大切なことは?
- 認知症の方への対応で大切なことは?
- 苦手な職員がいた場合、どうしますか?
- 長所と短所は?
- 何か質問はありますか?
面接で一番大切なのは、自分を良く見せることだけではありません。
自分ができること、できないことを正直に伝えながら、
「この施設で働きたい」
という気持ちを伝えることです。
そして、面接はあなた自身が施設を見極める場でもあります。
「採用されたから、とりあえず働く」
ではなく、
「ここなら長く働けそう」
と思える施設を選びましょう。
介護職は、人と人との仕事です。
給与や休日ももちろん大切ですが、職場の人間関係や利用者さんへの介護方針が自分に合っているかも非常に重要です。
面接を「採用されるための試験」と考えるだけではなく、自分に合った職場を見つけるための最初の一歩として活用してみてください。
介護リアル脱出ノートでは、これからも介護職の転職・就職で失敗しないための「現場目線の情報」を発信していきます。

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