介護職の離職率は本当に高い?辞める理由を徹底解説

はじめに

「介護職は離職率が高い仕事だから、長く続けるのは難しい。」

そんな話を聞いたことはありませんか?

テレビやインターネットでも「介護職=すぐ辞める仕事」というイメージで語られることがあります。しかし、本当に介護職の離職率は他の職業と比べて極端に高いのでしょうか。

私は介護保険制度が始まる前から介護の現場で働いてきました。その経験から感じるのは、「介護の仕事が嫌で辞める人」よりも、「働く環境が原因で辞める人」が多いということです。

この記事では、介護職の離職率の実態や、辞める理由、そして長く働き続けるためのポイントについて解説します。


介護職の離職率は本当に高いの?

「介護職はすぐ辞める」というイメージがありますが、実際には少し違います。

介護業界では人手不足が続いているため、退職者が目立ちやすく、「離職率が高い」という印象を持たれがちです。

実際には、長年同じ施設で働き続けている介護士も多くいます。

一方で、職場環境が合わず、数か月から数年で転職する人がいるのも事実です。

つまり、「介護という仕事」が原因というより、「職場による差」が大きい仕事だと言えるでしょう。


介護職を辞める理由① 人間関係

介護職の退職理由として、最も多く挙げられるのが人間関係です。

例えば、

  • 職員同士のコミュニケーション不足
  • 陰口や派閥
  • 新人への厳しい指導
  • 上司との相性

介護はチームで行う仕事だからこそ、人間関係が悪いと精神的な負担が大きくなります。

逆に、人間関係が良い職場では多少忙しくても「頑張ろう」と思えるものです。


介護職を辞める理由② 人手不足

慢性的な人手不足は、多くの介護施設が抱える課題です。

一人で複数の利用者さんを担当したり、休憩時間が十分に取れなかったりすることもあります。

「もっと丁寧な介護がしたいのに時間がない。」

そんな葛藤を抱えながら働いている介護士は少なくありません。

仕事量が増え続けることで、心身ともに疲弊し、退職を考える人もいます。


介護職を辞める理由③ 給与への不満

以前に比べると介護職の処遇改善は進んでいますが、「仕事内容に対して給与が見合わない」と感じる人もいます。

夜勤や身体介助など負担の大きい仕事をしていても、他業種と比べて収入面に不安を感じるケースがあります。

そのため、より条件の良い施設へ転職したり、介護業界以外へ転職したりする人もいます。


介護職を辞める理由④ 身体的・精神的な負担

介護の仕事は体力が必要です。

移乗介助や入浴介助では腰や膝に負担がかかることもあります。

また、認知症の利用者さんへの対応や、ご家族との関わりなど、精神的なストレスも少なくありません。

疲れが積み重なることで、「もう続けられない」と感じる人もいます。


介護職を辞める理由⑤ 理想と現実のギャップ

「利用者さん一人ひとりに寄り添いたい。」

そんな思いで介護職になった方も多いでしょう。

しかし、現場では時間に追われ、記録や会議などの業務も多くあります。

思い描いていた介護ができず、理想とのギャップに悩むこともあります。


「夜勤が一番大変」とは限らない「日勤はもっと大変なんだ!」 ⑥

介護職というと、「夜勤が一番きつい仕事」というイメージを持たれることがよくあります。

もちろん、夜勤には生活リズムが崩れたり、少ない人数で利用者さんを見守ったりといった大変さがあります。急変対応や転倒への備えなど、夜間ならではの緊張感もあります。

しかし、私自身が長年介護の現場で働いてきた中では、日中の勤務のほうが大変だと感じる場面が多くありました。

日中は、多くの利用者さんが起きて活動しています。

食事介助、排泄介助、入浴介助、レクリエーション、リハビリへの付き添い、受診対応、記録、ご家族への対応など、さまざまな業務が同時に進みます。

さらに、利用者さん一人ひとりの希望や体調に合わせて臨機応変に対応しなければならず、常に時間との勝負です。

一方で夜勤は、利用者さんが就寝している時間帯が中心となるため、落ち着いて見守りができる時間もあります。ただし、それは何事もなく夜が過ぎた場合の話であり、急変や転倒、徘徊などが起これば、一気に緊張感が高まります。

つまり、夜勤にも日勤にもそれぞれ違った大変さがあります。

それでも私自身は、利用者さんが起きて生活されている日中のほうが、業務量や判断する場面が多く、心身ともに負担が大きいと感じています。

介護職を目指す方には、「夜勤だけが大変」というイメージだけで判断するのではなく、日勤・夜勤それぞれの特徴を理解したうえで働き方を考えてほしいと思います。


介護職を長く続けている人の特徴

一方で、何十年も介護職を続けている人もいます。

そのような人たちには共通点があります。

無理をしすぎない

責任感は大切ですが、何でも一人で抱え込まないことも大切です。

困ったときは周りに相談し、協力を求めることが長く働く秘訣です。

気持ちの切り替えが上手

仕事が終われば趣味や家族との時間を大切にし、仕事を家まで持ち込まないようにしています。

オンとオフを切り替えることで、心の疲れをためにくくしています。

「介護が好き」という気持ちを忘れない

利用者さんからの「ありがとう」や笑顔にやりがいを感じ、それを原動力にしている人も多くいます。

大変なことばかりではなく、小さな喜びを見つけることも長く働くポイントです。


「辞める」ことは悪いことではない

「一度就職したら、ずっと同じ施設で働かなければならない。」

そんなことはありません。

もし今の職場があなたに合っていないのであれば、環境を変えることも大切な選択です。

介護施設によって、人間関係や働き方、教育体制は大きく異なります。

転職したことで、「介護の仕事がまた好きになった」という人もたくさんいます。

大切なのは、無理をして心や体を壊してしまうことではありません。


まとめ

介護職の離職率が高いと言われる背景には、人間関係や人手不足、給与、身体的・精神的な負担など、さまざまな要因があります。

しかし、「介護の仕事そのもの」が原因というよりも、「職場環境」が大きく影響しているケースが少なくありません。

もし今、辞めたいと思っているなら、自分を責める必要はありません。

まずは、「何がつらいのか」を整理してみましょう。

環境を変えることで、介護の仕事を前向きに続けられる可能性もあります。

介護は、人の人生に寄り添い、「ありがとう」の言葉を直接受け取れる素晴らしい仕事です。

だからこそ、自分自身も安心して働ける環境を選ぶことが大切です。

介護リアル脱出ノートでは、これからも介護職として働く皆さんの悩みや不安に寄り添い、現場経験をもとに役立つ情報を発信していきます。

一人で悩まず、自分に合った働き方を見つけていきましょう。

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