「今の職場を辞めたい」
「もっと給料の高い施設に転職したい」
「転職エージェントを使った方がいいの?」
「でも、転職エージェントが多すぎて、どこを選べばいいのかわからない……」
介護職として働いていると、一度はこんな悩みを抱えるのではないでしょうか。
私自身、介護の現場を長く見てきましたが、転職で本当に怖いのは、転職できないことではありません。
一番怖いのは、
「今より良い職場に行くつもりが、転職してから後悔すること」
です。
求人票には「月給30万円以上」「高待遇」「年間休日120日」など、魅力的な言葉が並びます。
しかし、その数字だけを見て転職先を決めてしまうと、
「思っていた給料と違った」
「夜勤手当を含めた金額だった」
「人間関係が最悪だった」
「職員が次々に辞めている施設だった」
ということになりかねません。
だから私は、介護職の転職では、
「どの転職エージェントが1位か?」
よりも、
「自分に合った転職エージェントをどう見極めるか?」
の方が重要だと考えています。
この記事では、現役介護士の目線から、
- 転職エージェントをランキングだけで選ぶ危険性
- 介護職に転職エージェントを使うメリット
- 大手エージェントと地域密着型の違い
- 給与だけで転職先を選んではいけない理由
- 転職エージェントを比較するときの7つのポイント
- エージェントに必ず聞いておきたい質問
- 私ならどのように転職エージェントを使うのか
について、本音で解説します。
介護職の転職エージェントは「ランキング1位」だけで選んではいけない
「介護職 転職エージェント おすすめ」
と検索すると、たくさんのランキング記事が出てきます。
1位、2位、3位……。
求人数や口コミ、サポート体制などを比較して、「おすすめランキング」として紹介されているサイトもあります。
もちろん、こうしたランキングは参考になります。
実際、2026年現在もレバウェル介護、マイナビ介護職、カイゴジョブエージェント、介護ワーカーなど、多くの介護職向け転職サービスがあります。
しかし、ここで一つ覚えておいてほしいことがあります。
「ランキング1位=あなたにとって1位」ではありません。
例えば、
- 東京で働きたい
- 地元の特養に転職したい
- 夜勤専従で働きたい
- 訪問介護に行きたい
- 年収を上げたい
- 人間関係の良い職場に行きたい
- 管理職を目指したい
人によって転職の目的は違います。
つまり、
転職エージェントにも「向き・不向き」がある。
ここを忘れてはいけません。
介護職で働きやすい職場の見つけ方について、こちらの記事で詳しく解説しています。
👉 介護職で働きやすい職場の見つけ方|後悔しない転職・就職のポイント7選
なぜ「おすすめランキング」が危険なのか?
理由① 求人数だけでは施設の良し悪しはわからない
例えば、
A社:求人10万件
B社:求人3万件
数字だけならA社の方が良さそうに見えます。
しかし、あなたが探している地域で、
A社:希望条件に合う求人5件
B社:希望条件に合う求人20件
なら、話はまったく違います。
重要なのは、
「全国で何件あるか」ではなく、「自分が働きたい地域に、希望条件の求人が何件あるか」
です。
理由② 担当者との相性がある
転職エージェントは、最終的には「人」と「人」のやり取りです。
どれだけ有名な会社でも、
- 話を急かされる
- 希望と違う求人ばかり紹介される
- 給料だけを強調する
- 施設の悪い情報を教えてくれない
- とにかく応募させようとする
担当者だったら、私は無理に利用しません。
反対に、
「この施設は給料は高いですが、夜勤回数が多いです」
「こちらは給与は少し下がりますが、年間休日が多いです」
「この施設は最近、管理者が変わっています」
など、メリットだけではなくデメリットも話してくれる担当者なら信頼できます。
介護職の転職で「給与だけ」を見てはいけない7つの理由
① 月給には夜勤手当が含まれている場合がある
例えば、
月給30万円
と書いてあったとしても、
基本給:20万円
夜勤手当:5万円
資格手当:1万円
処遇改善など:4万円
という可能性があります。
つまり、
「基本給30万円」
ではありません。
厚生労働省の資料でも、介護業界の月例給は基本給に各種手当が加わる給与構成が基本とされています。
だから求人を見るときは、
「月給はいくらですか?」
だけではなく、
「基本給はいくらですか?」
と聞きましょう。
介護職の求人票を見るときは、月給だけでなく基本給・手当・賞与まで確認することが大切です。求人票の具体的な見方はこちらで解説しています。
👉 介護職の転職で失敗しない「求人票」の見方|チェックすべき10項目
② 夜勤回数によって給料が変わる
月給30万円でも、
「夜勤6回込み」
なら、夜勤が月2回しかできない人には同じ給与になりません。
逆に、
「夜勤専従でしっかり稼ぎたい」
という人なら、夜勤手当が高い施設は魅力的です。
つまり、
給与の高さは働き方とセットで考える必要があります。
③ 賞与を含めると年収が逆転することがある
例えば、
A施設
月給28万円
賞与1か月
B施設
月給26万円
賞与4か月
この場合、月給だけならA施設が高く見えます。
しかし、年間で考えるとB施設の方が高くなる可能性があります。
だから私は、
「月給」ではなく「想定年収」で比較する
ことをおすすめします。
④ 処遇改善加算だけで給与を判断しない
介護職なら「処遇改善」という言葉をよく目にすると思います。
現在の介護職員等処遇改善加算は、事業所内で柔軟に配分できる仕組みになっています。
そのため、
「処遇改善加算あり」
という一言だけで、
「この施設は給料が高い」
と判断するのは危険です。
必ず、
自分の場合、年間でいくらくらいになるのか
を確認しましょう。
⑤ 給料が高い理由が「人手不足」の可能性もある
これは現場で働いている人なら、ぜひ考えてほしいところです。
なぜ、その施設は他より給料が高いのでしょうか?
もちろん、
「法人の給与水準が高い」
「資格手当が充実している」
「経験をきちんと評価している」
という良い理由もあります。
しかし、
「人が集まらないから高くしている」
可能性もあります。
だからこそ、
「なぜこの求人は給与が高いんですか?」
とエージェントに聞いてみる。
「給料が高い=良い施設」とは限りません。転職前に避けたい危ない介護施設の特徴についてはこちらも参考にしてください。
👉 「この介護施設、やばい?」転職前に見抜きたい危ない施設の特徴10選|現役介護士が教える施設選びのポイント
この質問はかなり重要です。
地域に根差した転職エージェントもある
ここで、私がぜひ伝えたいのが、
「大手だけを比較する必要はない」
ということです。
介護職の転職サービスには、全国規模の大手だけではなく、特定地域に強いサービスや、地域密着型のサポートを打ち出しているサービスもあります。
例えば、かいごGardenは全国29支店の地域密着型サポートを特徴として紹介されています。
また、介護ワーカーも地域密着型のサポート体制を特徴としており、地域の病院や施設の情報提供を強みとして掲げています。
さらに、地域によっては、その地域の介護・医療施設を中心に扱う人材会社もあります。
ここが大切です。
「全国大手」と「地域密着型」は対立するものではありません。
むしろ、
両方を比較する
という使い方ができます。
地域密着型エージェントを使うメリット
メリット① 地元の施設に詳しい可能性がある
地域密着型の会社なら、
「この地域の特養ならここ」
「この法人はこういう特徴がある」
など、地域の事情を把握している場合があります。
もちろん、会社や担当者によって差はあります。
だからこそ、
「この地域の施設にどれくらい詳しいですか?」
と聞いてみてください。
エージェントから求人を紹介されたら、最後は自分の目で施設を確認することも大切です。介護施設の見学で見るべきポイントはこちらの記事で紹介しています。
メリット② 大手にはない求人に出会える可能性がある
転職活動で意外と大切なのが、
求人の重複です。
大手エージェントを何社登録しても、同じ求人ばかり紹介されることがあります。
そこで地域密着型を一社加える。
すると、
「こんな施設があったの?」
という求人に出会える可能性があります。
メリット③ 地域の給与相場を聞きやすい
例えば、
「この地域で介護福祉士、経験10年なら年収どのくらいが普通ですか?」
と聞いてみる。
地域に詳しい担当者なら、比較材料を出してくれるかもしれません。
転職では、
「今の給料が高いのか、安いのか」
を知ることも重要です。
ただし「地域密着型なら絶対安心」でもない
ここも大切です。
地域密着型だから、
「絶対に良い」
とは限りません。
小さな会社でも、担当者との相性が悪いことはあります。
逆に大手でも、地域事情に詳しい担当者がいる場合があります。
だから、
大手だから良い
でもなく、
地域密着だから良い
でもない。
見るべきなのは、
「自分の希望を理解してくれているか」
です。
転職エージェントを選ぶ7つのチェックポイント
私なら、次の7項目で判断します。
① 希望地域の求人が多いか
全国の求人数ではなく、
自分が通える範囲
で確認する。
② 希望する施設形態の求人があるか
- 特養
- 有料老人ホーム
- グループホーム
- 老健
- デイサービス
- 訪問介護
- サ高住
など。
③ 基本給まで確認してくれるか
「月給○万円」だけで終わらない担当者を選ぶ。
④ 夜勤回数を確認してくれるか
月4回なのか、月6回なのか。
これは給与にも生活にも大きく影響します。
⑤ 職場の雰囲気を教えてくれるか
求人票には書かれていない、
「人間関係」
は非常に重要です。
⑥ 悪い情報も教えてくれるか
ここは特に重要。
良い話ばかりする担当者より、
「この求人にはこういう注意点があります」
と言える担当者を私は信用します。
⑦ 応募を急かさないか
最後はこれです。
転職は人生の大きな決断。
「今日中に応募しましょう」
と急かしてくる場合は、一度立ち止まりましょう。
エージェントにはこの質問をしてください
求人を紹介されたら、私は最低でも以下を聞きます。
「この施設の基本給はいくらですか?」
「提示されている月給に夜勤手当は何回分含まれていますか?」
「賞与は年間何か月ですか?」
「処遇改善分はどのように給与へ反映されていますか?」
「平均的な夜勤回数は何回ですか?」
「残業は月にどれくらいありますか?」
「最近、職員が辞めていませんか?」
「現在の人員配置はどうなっていますか?」
「管理者はどんな方ですか?」
「この施設のデメリットは何ですか?」
最後の質問、
「この施設のデメリットは何ですか?」
はぜひ聞いてください。
ここで担当者がどう答えるか。
私はかなり重要だと思います。
応募する施設が決まったら、次は面接です。介護施設の面接で聞かれやすい質問と答え方についてはこちらで詳しく解説しています。
私なら転職エージェントを1社だけには絞らない
では、実際にどうするのか。
私なら、
大手1~2社+地域密着型1社
くらいで比較します。
例えば、
大手
レバウェル介護
大手
マイナビ介護職
地域密着型
自分が住んでいる地域・働きたい地域に強い会社
という組み合わせです。
そして、
同じ条件を3社に伝えます。
例えば、
「特養希望」
「介護福祉士」
「夜勤月4~5回」
「年収400万円以上」
「年間休日110日以上」
「残業少なめ」
「人間関係の良い職場」
「自宅から30分以内」
これを全社に伝えます。
そして出てきた求人を比較する。
「転職エージェント」と「求人サイト」を組み合わせるのもおすすめ
さらに私は、
転職エージェントだけに頼らない
ことをおすすめします。
例えばジョブメドレーのような、事業所へ直接応募できる求人サイトもあります。
つまり、
エージェント
+
求人サイト
の両方を見る。
そうすると、
「エージェントから紹介された求人だけ」
という狭い範囲で転職先を決めずに済みます。
介護職の転職で本当に見るべきなのは「給与」ではない
もちろん給与は大切です。
生活がありますから、給料を無視して転職する必要はありません。
ただ、
給料だけで職場を選ぶのは危険です。
私なら、
給料
×
人間関係
×
人員配置
×
夜勤回数
×
休日
×
通勤時間
×
将来性
この7つで判断します。
そして、
「自分が5年後も働けるか?」
を考えます。
転職は「逃げ」ではない
介護職を辞めたいと思っている人の中には、
「こんなことで転職していいのかな」
と悩んでいる人もいると思います。
でも、
毎日職場に行くのが苦しい。
人間関係で疲れ切っている。
給料が仕事に見合っていない。
夜勤が身体的にきつい。
休みの日まで仕事のことを考えてしまう。
そんな状態なら、
「環境を変える」ことを考えていい。
転職は逃げではありません。
自分が長く働くための、
環境選び
です。
もし今の職場で「もう限界かもしれない」と感じているなら、転職を決める前にこちらの記事も読んでみてください。
まとめ|転職エージェントは「ランキング」ではなく「比較」で選ぼう
介護職の転職エージェント選びで大切な
ランキング1位を探すことではありません。
大切なのは、
「自分に合った求人を探してくれる担当者を見つけること」
です。
そして、大手だけを見る必要もありません。
全国規模の大手には大手の強みがあります。
一方で、
地域に根差した転職エージェントには、地域の施設事情や求人に詳しいという強みがあります。
だから私は、
大手+地域密着型
の両方を比較することをおすすめします。
そして最後に、もう一つ。
求人票の、
「月給30万円!」
という数字だけを見ないでください。
見るべきなのは、
基本給・夜勤手当・資格手当・処遇改善・賞与・年間休日・夜勤回数・残業・人員配置・職場の雰囲気。
ここまで確認して、初めて「良い求人かどうか」が見えてきます。
転職は、
「どこに転職するか」より、「どんな職場なら自分が長く働けるか」
を考えることが大切です。
焦らなくて大丈夫です。
あなたの人生を変える転職だからこそ、
「一番高い給料」ではなく、「一番納得できる職場」
を選んでください。

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